息子:「ズボンがない!!」
肌寒い季節になり、子供たちは短パンから長ズボンを履くようになりました。目の前のタンスにはデニムパンツがあるのに、ズボンがないと慌てています。
母:「デニムがあるのに何で?履いてくれないと、もったいなくて残念。」
私はせっかく買ったのにタンスの肥やしになるなんて、真っ平ごめんです。
息子:「これはバイクに乗った時だけ履くと決めてるから、今は履きたくない。」
母:「ええー!?年に数回しか乗らないバイクのために履かないでいたの?
そっか。でもどんどん背が高くなってるでしょ。すぐ履けなくなっちゃうからもったいないよ。」
息子:「今は履きたくないの!それに履いたら洗うでしょ。洗って縮むのだって嫌なんだよ。」
だんだん息子はイライラモードに。
ここで父の登場。
父:「一緒にバイクに乗ることを考えてくれてたのはうれしいな。でも何で普段履かないの?」
息子:「バイクの時にズボンがダメにならないようにしたかったから。だからいつも装備と一緒にしまって準備してるんだよ。」
父:「おお、準備をしたかったんだね!そういうことなら、デニムは履いただけ色落ちしてカッコ良くなるんだ。他のズボンより丈夫だし、縮むのも最初だけだから心配しなくて大丈夫だよ。」
息子:「たくさん履いた方が、カッコ良くバイクに乗れるってことか!」
息子が大切にしていたこと
・父に誘われたらすぐバイクに乗れるように、装備と一緒にデニムパンツを準備しておく。
私は、せっかく買ったズボンを履かなきゃもったいないという気持ちを押し付けようとしてしまいました、、。
息子が履かないデニムには、私が予想していなかった健気な思いがありました。
人は何を大切にしているか、聞かなきゃわからない。