子「友達と遊園地に行きたい!」
親「それは無理ね」
これでは会話が終わってしまい、もう親には話さないと決心される危険性があります。どうせ親に話しても、聞いてもらえない。こんなふうに思われたくはないですね。"無理"と伝えたその本心は何でしょうか。
例えば小学4年生の息子。お友達同士で行って、事故にでもあったらと思うと心配。お金をなくさないか心配。遊園地にたどり着けるか、家に帰ってこれるか心配。親としてさまざまな心配ごとがあるからこそ、"無理"というふうに伝えるのではないかと思います。
でもはじめから、子供の言い分を否定することから会話を始めてしまうと、親の心配している気持ちが伝わらないばかりか、"親とは話にならない"レッテルを貼られてしまいかねません。
そこで対話が必要になります。
たとえ親からしては些細なできごとや、現実的とは思えないようなことに感じたとしても、子供の言っていることを一旦受け止めてみると、子供の本心が聞けるかもしれません。そしてその後、本当に心配であれば、どのように心配なのかをしっかりと伝えます。
遊園地の場合、
子「友達と遊園地に行きたい!」
親「遊園地に行きたいと思っているんだね。」
子「だって友達と行ったら楽しいし、行きたい! でも俺、電車乗れないしな。」
親「自分達だけでは電車で行けないと思うんだ。」
子「そうだなあ、チケットだって買わなくちゃならないし。まだ早いかな。」
子供も実は、行くことに不安だった気持ちを聞くことができました。
気持ちを聞いてから、今度は、自分の気持ちを伝えます。
親「お母さんは、お友達同士で行って、事故にでもあったらと思うと心配なんだ。」
こうして欲しい(行かないで!など)という行動までは伝えず、親の心配事だけを伝えればO K。
子供が自分で考えて、自らの結論を導いたりします。
心配事があると、どうしても口を挟みたくなるのが親心ですが、そこはグッと我慢です。